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音楽について

ヴェイパーウェイヴの宝庫~from Fan Spotlight "Teenage Dreams"~

今現在Bandcampのトップページにある"Fan Spotlight"(アーティストや著名のゲストがBC内でのオススメを紹介するトピック)にてTeenage Dreamsによるラインナップが公開されています。

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Teenage DreamsはRoman Skachkovが2009年に始めたプロジェクト。ヴェイパーウェイヴを好み、それらの音楽を広く深く、それでいて馴染みやすさも重要視しながら接種していることが彼のピックアップした作品たちを見れば一目瞭然です。ここで「ヴェイパーウェイヴって何?」と疑問に感じた人はぜひ調べてみてほしい。それだけ気軽に楽しめ、耳馴染みあるサウンドに数多く出会えるはずだから。以下、ヴェイパーウェイヴを知るための参照記事を。


そしてHi-Hi-Whoopeeでのクリエイターインタビュー(interview: 4 Vaporwavers)など。

 

とまぁ書き方や捉え方は様々で。パクリ、焼き回し、サンプリング、コンテンポラリーアートなど言い表すには勝手気ままで。個人のユーモアが差し測られる物差しみたいにもなってますね。いや、池袋北口とか比喩している人もいるけど、あながち間違いじゃないし。これは各自インターネットを用いて自らのヴェイパーをウェイヴしてほしいものです(?)

話は戻して、Teenage Dreamsのオススメを見てみましょう。

ここに挙げらている130の作品をひと通り聴けばヴェイパーウェイヴを知ることができると思う。日頃J-POPや懐メロなんかを聴いている人にも「これが流行ってるヤツね!」的なノリで受け入れてもらえそう。

例えば代表的な作品はやはりコレ。ヴェイパーの代表格:SAINT PEPSI

 今年Carpark Recordsと契約した若干21歳のサウンドクリエイターのこの作品は、name your priceでありながら80年代の洋楽好きなオヤジのカーステレオから流れてきそうな音楽だと思いませんか?そう、まさにヴェイパーウェイヴとはそういうことだと思うんですよ、個人的には。

SAINT PEPSIを気に入ったならこちらも。

 M6「Get It (feat. Saint Pepsi)」でも繋がりが分かるようにFuture-Funk直系なサウンドコラージュが印象的なVenture X。彼の場合はチルウェイヴ等のミニマルテクノのエッセンスも見え隠れしているので、カーステというよりもナイトクラブな装いに近いかも。

もっとハイポップで日本っぽいのが良い!、なんてワガママな方には以下の作品はいかがでしょうか。

 

そして上の『ANNIVERSARY VOL.1』にも参加しているマクロスMACROSS 82-99のアルバムは、山下達郎を筆頭にジャパニーズポップスとネットミュージックの親和性を語る上では必要不可欠な作品。あからさまに「SPAKLE」をサンプルにした楽曲など、80'sのタイアップミュージックがネットワーク上での言葉なき挨拶にもなってるんですよ。

 

Teenage Dreamsはこれ以外にもBADBADNOTGOODPeter Thermometerなどのジャズ/ヒップホップに優れたトラックメイカー、Blink 182のデモテープ『Buddha』などを挙げています。まさに彼の視野は愉快痛快。

個人的には大好きなオレゴン州ポートランドのウェイヴァー:Miami Vice、カリフォルニアはオークランドに腰を据えるDusty Recordsの中心人物:NxxxxxSなども取り挙げられているのが嬉しい。自分自身もここら辺の点と点を繋げる相互関係は現在勉強中です。

 

ここでは130枚すべて紹介できないけど、Teenage Dreamsの特集ページではすぐさま音源視聴が可能なので是非試してみてほしい。ヴェイパーウェイヴやインターネットを中心にボーダレスな活動を行っているクリエイターたちの活躍は、もうすでにポピュラーなものになっています。普段お金を払って音楽を買っている人、もしかしたら違法ダウンロードなんかしてる人も、普段の生活の中で鳴っていた音や言葉から作られるニューコンテンポラリーミュージックに刺激的な出会いを求めてみては?

 

最後に130の作品で自分がチェックしてなかったのでダウンロードしてみたモノも貼っておきます。